お返しは不要です

滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。

知人が結婚するのでお祝いをお届けしたら、後日お返しが送られてきて、モヤモヤしています。
いただいた額によって、だいたい半分から3分の1をお返しすると言われていますが、祝意から送っているので、特にお返しは期待していません。
一応、渡すときには「お祝いの気持ちからだし、お返しは不要です。」と伝えたのですが。。。
また、お返しの準備をするのも手間がかかりますし、色々と経済的に厳しい今の時代だから、わずかなお祝いですが、結婚生活のために使ってほしいと思っています。

お葬式の際のご香典も同じ事を思います。
最近のお葬式だと、「ご香典は辞退します」と書かれているところも多いですが、これはやはりお返しの手間を考えての事かと思います。

私自身、義父と義母のお葬式を行いましたが、香典返しの手間をとても感じました。
いただいた額によってお返しを分類し、それぞれの方の住所・氏名・電話番号をリスト入力することを、七七日に間に合わせるためにだいたい葬儀から1カ月で行わないといけないのです。
香典袋や受付帳にしっかりと書いてくださった方はリスト化出来るのですが、大まかな住所しか書いていない人もかなりいて調べるのに苦労しました。

香典を辞退すると、この手間は無くなりますが、葬儀費用は全て遺族の負担になります。香典も一件一件は少額でも集まると大きいので、葬儀費用に充てられると助かります。
この問題を解決するためには、香典の受付の際にお渡しする粗品をもって香典返しとさせていただく方法が一番スマートだと思います。
受付で大きめの看板を出し、受付のお返しのお手紙にその旨を入れることで、お知らせできると思います。
持ってこられている方も弔意からなので、そもそもお返しも必要と思っていないでしょう。

お返しをするのが作法やマナーだから、と言う方もいますが、そもそも何のためにお祝いや香典を持って行くのか、という根本のところに立ち返って考えたいものです。