滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
Yahoo!の記事で、遺産の相続人がいないなどの理由で国庫に入る財産額が、2021年度は647億円と過去最高だったことが書かれています。
別記事ですが、行政書士の竹内豊先生が、この「相続人がいない」とは、どういう人のことかを以下のとおりコンパクトに定義されてます。
1.独身(=法律婚をしていない)
2.子ども(養子も含む)がいない
3.両親が既に死亡している
4.兄弟姉妹がいない
つまり、両親が死亡している「子どもがいない独身の一人っ子」です。
私が気になるのは、亡くなる方が、自分の財産がどうなると理解していたか、またどのようにしたい、と思っていたか、ということです。
まず「何もしなければ」国に収めることになってしまう、と知っていたでしょうか。
日々の街中では、税金など国に納めるお金が高い、国に取られるのはいやだ、と言ってますが、死んでしまえば自分のお金は全て国に入っても良いと思ってるでしょうか。
生きている中ではお世話になった人や、親しくしている人や、応援したい人や団体なんかもいらっしゃるでしょう。
その人達に感謝や応援の気持ちを何らか渡す気持ちはないでしょうか。
上に書いたことをはじめ、多くのことが誰かに言ってもらわなければ、気づきもしません。
そして、亡くなった後の準備や対策は生前にしかできません。何もせずに亡くなってしまえば手続が進んでいくだけです。
今回のこのケースは「遺言」の出番です。
法的に有効な遺言があれば、希望する人に財産を渡すことができます。感謝や応援の気持ちを具体的に表すことができます。
「何もしなければ」国が持っていってしまうのに、「遺言」というあなたの最後のお願い、最後のお手紙があれば国もそれを尊重します。
あなたの気持ちを「遺言」に託してみませんか。