滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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「行政相談委員」として総務省から委嘱を受けました。
3月18日の記事で書いていた行政相談委員の方と高島市から推薦いただき、4月1日付で就任しました。
記事のタイトルでも書きましたが、市民と行政の橋渡しが仕事となります。
単なる苦情だけでなく、「こうすればもっと暮らしが便利になるのに」という思いを形にしていきます。
今日の説明の中で委員の働きかけにより実現したものとしては、廃校となった小学校前の歩道橋を撤去して横断歩道に切り替える提案や、郵便局の郵便ポストの投入口が車道を向いていたり、少し小高いところにある箇所の向き変更や位置変更の提案などがありました。
国から委嘱を受けるため、相談を受ける案件は原則として国の業務になりますが、都道府県や市町村の業務の中にも国に関連するものがありますし、無かったとしてもあくまで連絡としてお伝えするようになっています。
市民にとっては、目の前の問題がある道路の管理者が国か県か市か関係ないので、一括してお話を聞くスタイルになります。
今日、一緒に委嘱を受けた委員からは、自治会連合会等も同様に市民の希望を受け自治体等に連絡しているが、そことの関係はどうするのか、と質問が出ていました。
総務省の担当者は、こうすべき、という回答がない中で答えにくそうに回答していました。
聞きながら私が思ったのは、相談窓口は色々な人や機関がやった方が良くて集約する必要はない、ということです。
人によって相談しやすいところが違いますし、要望が実現するために適切な相談先というものもあります。
例えば質問に出ていた自治会連合会は市町村には強いパイプがありますが、県や国には市を通じてしか話ができません。
一方で、行政相談委員は国道事務所など国機関にはダイレクトに話を持っていけますが市には連絡レベルしかできません。
また、機関が常設する相談窓口は雰囲気が重々しく行きにくい、と感じる人もいます。
行政相談委員は相談しやすい場所を選びながら、自ら出かけて行って相談所を開設しますし、人の話をしっかりと聞く傾聴を大事にされています。
相談窓口はいろいろな人がやって多い方が良い、というのは、相続の仕事でも同様に感じます。
私も参加している「相続診断士」の資格を作られた税理士の小川実先生は、みんなが笑顔で相続できるように遺言やエンディングノートの普及に自ら積極的に取り組まれました。
しかし、なかなかその思いが形となって拡大していかない中で、士業など専門家だけでなく、相談者のもっと身近にいる人が相続の基礎的な知識を身に着けて、最初の相談を受ける仕組みを作った方が良い、と考え「相続診断士」を作られた、と聞きました。
なかなか困りごとを人に打ち明けるのは決断も勇気もいるものです。
その決断と勇気を後押しして、悩み事や困りごとを一つでも解決していける一助になりたいと思います。