滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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相続のご相談がありました。
「連れ合いが亡くなって銀行に手続に行ったら、戸籍謄本を生まれてから死ぬまで揃えろ、と言われた。コンビニでマイナンバーカードで出したけど、昔の分が出てこないけれどどうしたらいいの?」
これ、結構よくある相談です。
今、だいたい18歳以下(平成17年より後の生まれ)の方が亡くなったのでない限りは、生まれてから死ぬまでの戸籍は役所に行って手続きしないと揃いません。
戸籍は、現住所(住所地)とは別の理由で動いたり、作り直されたりします。
本人が産まれた、結婚した、養子に行ったなどの事由の他に、法律改正や電子化で作り直しが行われ、作り直し以前の戸籍は役所での手続きが必要になります。
今回の相続案件を受任して、戸籍の収集を始めましたが、なかなか大変でした。
養子に行ったり、養子を離縁したり、結婚したり、離婚したり、再婚したり。
作り直された戸籍は全部で10通あり、古い戸籍は一通あたり700円〜800円するので、本人の戸籍を揃えるだけで、一万円近くになりました。
また、調べると途中で別の街に移って戻ってきていたので、亡くなった街での収集だけでは抜けているところがあり、そこを揃えるために別の街の役所に出張しました。
今回は出張で対応しましたが、郵便で請求する時には定額小為替という戸籍の請求でしたか使わないんじゃないかというチケットの準備が必要です。
この定額小為替という数百円のチケットを発行するために1枚ごとに200円の手数料を払う必要があります。
これで本人の戸籍が揃いましたが、さらに相続人の現在の戸籍の確認が必要になります。
今回の件では離婚後、没交渉になっているお子さんがいらっしゃったので、お子さんの現在の戸籍を辿るためにあちこちの街から戸籍を取り寄せました。
結局、本人とお子さんの戸籍を揃えるだけでトータル一万円以上になりました。
しかし、ここまでの内容はまだ相続手続の入口でしかありません。
これから相続人間の遺産分割協議が始まります。
相続を専門家に依頼するとそれなりの費用がかかります。
でも、どこに手続きに行って何をすればいいか複雑なやり方を理解したり、平日の日中に手続きしたりする費用をお金に換算すると、そのくらいになるのです。
そして手続きしないと銀行口座の解約もできません。
解約できないと生活費の支払いに困るケースもあるでしょう。
相続放棄や相続税の申告など手続期限があるものもあるので、時間がかかることで思わぬ不利益を受けることもあります。
一生のうちに何度も体験しない事だからこそ、相続が発生したら、まずは専門家に相談してください。
誠実な専門家の方なら、しっかり見積を出して、説明をしてくれます。
自分で全て手続きできそうか、専門家に一部頼るなら、何を頼ればいいのかをお尋ねいただいてもいいと思います。
ウチの事務所では、
相談者に動いてもらわず手続が進むワンストップを実現する「総談」
住職・行政書士だけでなく、税理士、司法書士など専門家と連携している「僧談」
そして金銭だけでなく、想いも相続人に伝えるお手伝いをする「想談」
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