滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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世の中が便利になるということは、何かが効率化されて省力化、省スペース化、省時間が図られていると言えるでしょう。
何かをするための労力が減ったり、時間や道具が少なく済むようになると、楽になるはずです。
ところが仕事に関する分野については効率化が図られていくのに楽になっていく気があまりしません。
書類作り一つとっても、昔は案文をみんなで確認して、確定したものを手で綺麗に作り直していました。
その名残で役所には「浄書」という言葉が残っています。
それが複写式の紙が採用されたり、ワープロが導入されたり、パソコンが導入されたりして、手間は大きく減りました。
その書類作りという仕事は大きく楽になりましたが、その浮いた時間を他の業務に回すように指示されます。
他の業務がゆっくりとした時間を使ってこそ効果的な企画系の仕事であったり、創造的な仕事であるならば処理系の仕事が効率化されることに大きな意味があると思います。
ただ現実には、さらに処理系の仕事がプラスされていっただけの気がしました。
処理能力だけをひたすら高めていったものがロボットやAIと言えるでしょう。
人間では出来ないスピードと正確性を持って処理していきます。
時々、精密さが高いものは同じものを作るようでも職人の技量が必要、みたいな話がありますが、特殊な技量が必要なものは創造系の仕事だと思うので、処理とはまた違うと考えています。
chatGPTを活用した仕事の方法があちこちで言われています。
ソフトバンクの孫正義さんは、仕事の壁打ち相手として日々活用しているようです。
テレビの特集で出ていたある会社は、大きな催し物の広告メッセージを考えるために、メンバーとchatGPTを活用しながら会議をしていて、過去に4か月かかっていた作業が2か月でできるようになった、と言っていました。
このchatGPTにしても、経営者などは余計な処理系の時間を短縮して、企画系に集中することができるようになるため大きな可能性を感じるでしょう。
一方で、一般的な会社員でchatGPTで効率化した結果として、さらに処理系の仕事が振られるようになったら、もうなかなか有効な活用をしなくなると思います。
そして効率化を進めない会社員を見ると、経営者はロボットやAIで代替していこうとするのではないでしょうか。
効率化によって生み出した時間を仕事でも、学習でも、家庭のことでも、自分で自由に使える時間として与え、今まで世の中にないものを生み出す素地にしないといけないと感じました。