今年の10大ニュースを見て

滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬・終活のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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年末になり新聞などが今年の10大ニュースを発表し出しました。
ネットでいくつかの記事を見たのですが、国内ニュースはWBC優勝や大谷翔平選手のホームラン王、藤井聡太さんの八冠などのスポーツでの明るい話題がよく入っている気がします。
海外ニュースでは、イスラエルガザ侵攻や長引くロシア・ウクライナ戦争やトルコ・シリア地震、ハワイの大規模火災などの悲しいニュースがよく入っている気がします。

そんな中で、学研キッズネットの10大ニュースがありました。

・ロシアのウクライナ侵攻長期化、「支援疲れ」の心配
・子ども政策が再出発 子ども家庭庁・子ども基本法新設
・世界の総人口が80億人を超える、国別人口はインドが1位に
・新型コロナの「危険度」を下げて「5類」に、対策は個人で
・広島でG7サミット開催 核兵器、ウクライナ問題を議論
・2023年は記録的な猛暑、地球温暖化も理由のひとつ
・広がる生成AIの活用、学校でのルールや国際ルールもできた
・関東大震災から100年、近い将来の大臣への教訓に
・イスラエルとパレスチナが激しい戦闘、ガザの犠牲者が最多に
・将棋・藤井聡太さんが史上初の八冠に AIで研究、AI越えも

他紙であまり見かけず気になったのは「世界の総人口が80億人を超える、国別人口はインドが1位に」です。
この記事を見るまでまだ中国が1位だと思っていました。

関連記事で世界の国別人口ランキングがありましたが、アフリカの国がたくさん入ってきていると感じました。

6位ナイジェリア(2億2380万人)、11位エチオピア(1億2650万人)、14位エジプト(1億1270万人)、15位コンゴ共和国(1億230万人)などです。
アフリカは国の数も多いですし、陸続きなので、仕事や環境を求めての人口移動などもより活発になって、さらなる発展が見込まれます。

もうしばらくすると、アフリカ、中国とインド、アメリカが人口も多くて主要なところとなり、ヨーロッパは人口がそれほどでない独特の立ち位置といった感じになるのではないでしょうか。
日本は移民政策を取り入れない限りは、昔のように人口も経済も大きく成長することはないでしょうし、島国であるが故にヨーロッパのような人口移動も起きないでしょう。
ヨーロッパともまた違う独特の立ち位置を目指す政策が必要になりそうです。

もう一つ気になるのは関東大震災と戦争関係のニュースです。
日本は地震大国と言われているとか、過去の震災の記録などが残されたりしているにもかかわらず、非常に忘れやすい国民性だと感じます。
関東大震災から100年も経てば、南海トラフ地震や首都直下型地震など何が起きても科学的には不思議ではありません。
報道番組などでもしばしば特集が組まれますが、なぜか自分の周りだけは大丈夫、といった反応がよく見られます。
東日本大震災から10年以上経過し、復興もまだ果たされていないにもかかわらず過去のものとして扱われてきている気がします。

今年の関東大震災の報道では、地震の際のデマによる朝鮮人虐殺の報道がよくでていました。
これまでの熊本地震の際も、動物園からライオンが逃げたなどのデマ情報がネットで流れて拡散されたりしています。
情報の伝わり方が昔とは変わったことで、新たなデマや新たな差別が生まれるのではないか、と感じました。

またロシアのウクライナ侵攻が長期化している中、イスラエルガザ侵攻が起きています。
戦争が起きない方が良い、と考えるのは世界中誰でもそうだと思いますが、正義という名の下に軍事的な戦いが起きている姿を目の当たりにしています。
これまでも9.11テロやアラブの春を見てきましたが、あらためてあれも小さな戦争が起きているのだと感じます。

人口の増減により経済のひずみが生まれ、人々は豊かさを求めて国をまたいで移動していきます。
行った先の国で、元々の国民との間にトラブルが発生し、小さな火種がやがて大きな戦争に繋がっていく。
その最中に、自然災害が起き、その損失を取り返そうと、他国への侵略が始まる。

大正から昭和初期に世界中で起きた出来事が、今、目の前で繰り返されているような気がして、何とも暗澹たる気持ち10大ニュースを見ていました。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶと言います。
少し前にあった地震などの災害を忘れず、戦争に至った経緯を思い出し、みんなが求める平和な時代が作れれば、と感じます。