ジャッジせずにモヤモヤを大切にする

滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬・終活のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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昨日のコラムを読んだ可愛い可愛い嫁が感想をくれました。
「双方の意見を聞いて正解を探し出そうとするのはジャッジであり、裁判である。裁判は全ての証拠が出そろった中で行われていないと行うことができない。」
「ネット上ではすべての証拠が出そろうことはないのだから、モヤモヤした気持ちを抱えることになるが、現代ではそのモヤモヤを持ち続けることに耐えられないのだろう。」

感想に加えて、以前に一緒に「クローズアップ現代」で見た「ネガティブ・ケイパビリティ」についても話してくれました。
ネガティブ・ケイパビリティ(Negative capability)とは、対処できない状況に耐え、簡単に答えが出ない事態でも性急に事実の解明や理由を求めず不確実さや懐疑の中にいることができる能力のことだそうです。

昨日のコラムの中にあったセクシー田中さんの事件にしても、双方に言い分があり、それを全て聞くことができないからモヤモヤします。
一方で聞くことができたとしても、両方に理があると感じてハッキリと白黒つけられずモヤモヤするでしょう。

また現代では疑問や悩みが出てもネットですぐに検索をかけて一定の答えが出るようになっています。
チャットGPTによって、さらにそのことが加速していると感じます。
それだけに答えが出ないということに、ストレスを感じてしまいがちです。

クローズアップ現代で取り上げられた九州大学の先生が、「結論を出さなければいけない」という不安とプレッシャーから眠りが浅くなり、早朝に目覚めてしまうなど、精神的に追い込まれていたそうです。
答えや結果を出さなければと、仕事や人間関係などに無理矢理答えを出す日々に疲れていたそうです。
その中でネガティブ・ケイパビリティを知って、モヤモヤする時間を仕事にも取り入れていったそうです。

答えや結果をすぐに出そう、ジャッジしようとする心は、自分の結果や成果もすぐに答えを求めがちで、非常に気持ちがしんどくなります。
だんだん自分に対する寛容さが無くなっていく気がします。

可愛い可愛い嫁はネガティブ・ケイパビリティと浄土真宗の似た部分について記事を書いています。
内容を読むと、よほど私より真宗を深く味わっているのでは、と感じました。