慣れ親しんだ地域と関係性が大事

滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬・終活のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
詳しくはこちらから。

能登半島地震でグループホームなどの高齢者施設からの広域避難の記事を読みました。

そもそも震災直後から建物自体は大丈夫でも、サポートがほとんど受けられず危機的な状況だったそうです。
スタッフの3分の1ほどしか出勤できず、DMATの医師が7日に到着した時に一度も帰宅できていない職員もいたそうです。

もともと認知症や要介護認定を受けた人に対して手厚いケアが行われていたところで、震災により態勢が整えられなくなって危機に直面したとのこと。
こうした状況でも運営できるようにBCP計画の策定などが国から指示されていることと思いますが、スタッフの人数が集まらければ何をするにも昔いところだと思います。

また、広域避難した施設利用者は1000人を超えるそうですが、その後についての心配も書かれています。
慣れない地域での施設の暮らしもストレスがかかりますし、もともとの施設が再開できるのかどうか未定のところもあるでしょう。
結果的に避難先から帰れない人たちも大勢出てくるでしょう。
こうした方への心のケアがまた新たな問題として出て来ます。

住み慣れた地域や関係性ができている仲間との暮らしが大事だというのは高齢者に限ったことではないようです。
石川県で隣接市の施設に中学生が集団疎開のような形で移って学ぶことが報道されていましたが、既に何人かは施設を出て親元に帰ったそうです。

実際に帰ったのはごく一部のようですが、まだ残っている子ども達の中にも言い出せない子供もいるでしょうから、それなりの割合ではいると思います。
施設を出て帰った子供が自分はダメだったと思わないように、こちらもまた心のケアが必要でしょう。

学校や教育委員会にしてみれば、教育を提供することをあちこちから求められる中で必死にひねり出した方法なのだと思います。
これまでの震災の時にはあまり聞いたことがない方法だったので、今回、まずは試してみたというのはありでしょう。
結果として上手くいかない面が出たので改善するのか、三学期だけの手法のようなのでこのまま押し切るのか検討されるでしょう。

阪神大震災や東日本大震災の際に仮設住宅の入り方でコミュニティがバラバラになってしまい、顔を合わせたり話したりすることが少なくなったことで弱っていってしまい亡くなった方が多くいると聞きます。
今回、2次避難所が準備されても移られる方が非常に少ないと聞きます。
住み慣れた地域にいる、知っている人たちと顔を合わせる、ということが、私が思っている以上に大切なことなのだ、と感じました。