今年の酷暑は60年に一度の希な現象

滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
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今年の夏はとにかく暑く、わずかな時間でも外にいると身体に悪い感じがしました。
そのため室内にこもりきりになり、ひたすら冷房をつけ続けるという、それはそれで身体に悪そうな毎日でした。

具体的な数値でも、気象庁の全国の観測地点915カ所のうち128カ所で過去最高気温を記録し、6〜8月の平均気温が過去最高となった地域も多くあります。
8月の平均気温は北海道と東北で平年より3.9℃高く、関東甲信と北陸、東海地方では2.1℃高かったと記録されています。

地球は長いスパンで温暖化と冷却化を繰り返しており、短いスパンにおいても太陽の活動の活発さで気温が変わると言われています。
過去の記録からは、15世紀頃までは温暖化が進み、それ以後は冷却化が進んだとも言われていますが、近年の気温上昇は太陽活動では説明できないとも言われています。
また、太陽活動が活発になってもこれほどの急激な気温上昇にはならないそうです。
そのため現在の気温上昇の原因は二酸化炭素など温室効果ガスの増加によるものと考えられています。

とすれば、今後もますます気温は上がり、来年も今年のような酷暑が続くのかと思うとウンザリしますが、東京大学の気象学の准教授が今年は偶然の結果であると語られています。

・毎日新聞 論点「暑かった今年の夏」 2023/10/25

今年は気象現象としてよく聞くエルニーニョ現象やラニーニャ現象のほか、様々な特異な現象が合わせて発生しており、「60年に一度」の希な現象だったと分析されています。
発生確率にすると何と1.65%。
ただ、温暖化の影響我もしなければ、発生確率は0%となり、偶然に加えて地球温暖化の底上げがあったからこそ起きた酷暑だと言われています。

たとえ来年が今年ほどの酷暑でなかったとしても、熱中症の危険性は残ります。
同じ記事の別の識者は、水害の死者は毎年500人未満なのに、この数年の熱中症の死者は1000人以上、2018年や2020年は1500人を超えていると報告しています。
そのため、水害に対する「熱災害」と名付け、今後は更なる対策が必要と言っています。

今年の熱中症の報道を見ていると、水分をしっかりと取った人でも救急搬送されているそうです。

・Yahoo!ニュース 「「熱中症で救急搬送の人、だいたい水分はめっちゃ飲んでる!」医師が明かす「水分摂取」と同時に重要な「熱中症対策」は?」 2023/08/06

水分を取ることで防げるのは熱中症のうちの脱水症の部分だけ。
身体の深部の熱を取らないと水分は十分でも熱中症になるそうです。
そういえば以前に部活動のための救急方法の講習を聞いた時に、運動をしていて熱中症になったらお風呂に大量の氷水を入れて冷やすぐらい出ないと間に合わない、と言っていました。

現在も屋外に出るのが危険な時は、熱中症アラートなどが出るようになりましたが、近い将来には「熱中症のための外出禁止令」が出るのではないかと思います。