タクシー代と車の維持費、どっちが安い?

滋賀県高島市住職系行政書士吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
詳しくはこちらから。

市内の地域活動をサポートする事務局の方とお話してきました。
今は「移動」をテーマに色々と企画しているとのこと。
免許証返納、買い物難民、バスの赤字に伴う廃線など、高齢者が日常使う交通手段がドンドン厳しくなっていることは、皆さんも報道でご存じかと思います。

バスだけでなく、タクシーも地方は深刻です。
タクシー会社さんに聞くと、ドライバーの方は高齢者ばかりになっていて、若者の加入はほとんど無いとの事。
待機させておく経費もかかるので、早朝はほぼ廃止状態ですし、深夜の台数も激減しています。

関東でも東京郊外に住む人が、羽田の飛行機の始発に電車では間に合わないため早朝のタクシーを予約しようとしたら、早朝は受け付けていない、と言われ、空港近辺に宿を取るしかなかった、という書き込みを見ました。

こうした公共交通の危機に対して、2月頃、テレ東系のテレビの「ガイアの夜明け」で、「”便利な足”が あなたの街に!」をタイトルに新交通が特集されていました。

番組では、高速バス会社の「WILLER」「KDDI」と組んで、「mobi」という2キロ圏内乗り降り自由、月5000円で使い放題という交通SaaSを提供していました。

最初に紹介されたのが、東京都豊島区の事例だったので、「2キロ圏内で成立させようと思ったら都市部でないと無理だよな」と思って見ていました。
そこに、FC今治のオーナーでもある岡田武史元サッカー日本代表監督が愛媛県今治市への導入を進めようと交渉している様子が放送され、地方でもサービスが成立できるように仕組み作りをされようとしているのに驚きました。

mobiのホームページを見ると、東京、大阪、名古屋など大都市だけでなく、京丹後市、三重県明和町、香川県琴平町などでサービス提供されていました。
今はまだ実証実験の段階だと思いますが、事業者としても定額契約を結ぶ事で安定した収入が確保でき、高齢者にも定額乗り放題で使いやすいでしょうし、大きな可能性がある事業だと思います。

国の買い物難民対策の事例集などを見ると、地域の有志が運転手を担当して乗り合いで買い物に行ったりする事例が紹介されています。
しかし、これも利用者と共に運転手も高齢化していきますし、事故が起きた時の保険の保障などが十分なのだろうか、と言う心配もあります。
また、移動手段についてお金が動いていないので、バスやタクシーの事業者にはますますお金が入らなくなります。

高齢者がなかなか免許を返納せず、車も手放さない理由を尋ねると「移動したい時に移動できる手段を手元に置いておきたい」「タクシー代が高い」の二つが大体上がってきます。

高齢者の行動はだいたい午前中で、まず医療機関に行って、次に昼食と夕食の買い物に行って帰ってくる、というパターンの人が多い気がします。
往路はバスや電車の時間を調べておけば、待ち時間少なくスムーズに動けますし、帰りだけタクシーを使えば、移動したいタイミングで移動できます。
しかも片道分ならタクシー代を出せるという人も多いのではないでしょうか。

「体調が悪くなった時にすぐに病院に行けるように」という人がいますが、体調が悪いなら救急車を呼んでください。
フラフラ運転の方がもっと危ないです。

また、車を所有していると、車検代などの定期的なメンテナンス代、自動車保険代、そしてどんどん高騰しているガソリン代もかかります。

車を手放して家にじっとしていろ、と言っているわけでなく、乗っても乗らなくてもかかる維持費にお金を使うのでなく、今ある交通機関でベストミックスすれば、もっと高齢者にも交通事業者にも有効なお金の使い方になるのではないかな、と思います。

私自身も冒頭に書いた事務局の方と、まずは車を維持するだけでどれだけお金がかかるかモデル計算してみて、交通機関を使う形との比較を高齢者に提示できるような作業を一緒にしてみたいと思います。