滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬・終活のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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末っ子の保育園の生活発表会を見て来ました。
年長なので子どもにとってもこれが最後の発表会。
親にとっても長い保育園の保護者期間が間もなく終わります。
4月からは3人とも小学校に通うようになるので、朝の通学を子どもだけで行けるようになります。
そうしたことを含めて、保育園の頃より成長もするので親がサポートすることも少し少なくなるでしょう。
参観日や保護者会などが一か所になるので、長子が中学校に上がるまでの期間ですが、少し落ち着けそうです。
3人の子どもが2歳違いずつでしたので、それぞれが小さい頃、特に授乳期間中は可愛い可愛い嫁がただただ大変でした。
私も家事を中心にできることをやりましたが、数時間おきの授乳とママを求める上の子どもたちの対応で、可愛い可愛い嫁が疲れていっていました。
そのため我が家のどの子もかなり早いうちから保育園に通わせました。
保育園の先生方は本当に一人ひとりの特性に合わせて見てくださり、親が気付かないようなことも気づいては連絡をくださいました。
感謝するとともに、親だけでなく子どもの発達を気にかけてくださる他者の存在があったことが何より心強く感じました。
しかし、残念ながら、私たちのように保育園に頼れる家庭は多数派とは言えないでしょう。
新聞記事で、下の子の育休により母親が在宅となることを理由とする育休退園が記事になっていました。
現代日本の多くの家庭は核家族でしょうし、祖父母が遠方にいるケースも多いでしょう。
生まれたばかりの乳飲み子に加えて、まだまだ手のかかる小さな子を母親だけのワンオペで見ることの辛さが記事に表れています。
記事の中では育休退園を避けるために産後2か月で復帰したケースや、次の子の妊活を遅らせるケースもありました。
取材した記者自身の体験も書かれており、子どもに手を上げてしまったことから、育休を短縮して復職を速めた告白もされていました。
その時のご自身の様子を、号泣して制度に翻弄されて「白旗」をあげたと書かれています。
育休退園の制度に問題があることは記事にありますが、なぜ問題になるかと言えば、親が育児に関して孤立感や孤独感を感じて追いつめられるからです。
記事のタイトルにも「孤育て」とあるとおり、現代の子育ては孤立し、孤独です。
保育園に通うことができると何が良いかと言えば、前述のとおり、我が子の成長を一緒に気にかけてくれる存在が他にあると感じられるからです。
私はいわゆるママ友やパパ友は作れませんでしたが、他の保護者との交流で、子育ての悩みや喜びを分かち合うことができる人もいるでしょう。
また、子どもたちも保育園で友だちや先生との関わりを通して、社会性や自立性を身につけていくことができます。
保育園は子どもだけでなく親にとっても必要な場所だと私は感じています。
現代日本では、子育て期の母親も、学校期の子どもも、就労期の大人も、老齢期の高齢者も孤立や孤独を課題にしています。
様々な制度を準備することは大事ですが、なぜ準備するのかと言えば「孤立と孤独」を解消するためであることを確認すべきではないでしょうか。
子育ての孤独から抜け出すには、保育園や地域のネットワークを活用することが一つの方法でしょうが、それだけでは十分ではないかもしれません。
しかし、少しでも子育ての負担を軽減することができれば、子どもたちにも自分にも優しくなれるのではないでしょうか。
そんな「優しい社会」となるために、身近な人を孤立させないように、たわいない話をするところからスタートできればと思います。