一件もミスを起こすなと言われても絶対無理

滋賀県高島市住職系行政書士吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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マイナンバーカードの混乱が収まりません。
特に健康保険証に関する問題について、日々の利用者が多いこともあって、よく報道を目にします。
厚労省がついに従来型の保険証も「念のため」に持参するように呼びかけました。
滋賀県の開業医・歯科医で構成される保険医協会のアンケートではマイナ保険証を利用できる施設の6割でトラブルがあったことが報告されました。
ただ保険医協会もマイナ保険証を否定するのでなく、併用が必要だ、という姿勢で会見していました。

私はマイナンバーの仕組み自体は総論賛成、各論要検討の立場です。
国としてデジタル化を進めていくために、国民一人一人に番号を割り振っていくというのは合理的だと思います。
そして導入に当たり、今回のことも含めて誤入力やデータの入れ替わりなどが発生することも、初期の段階ではあることだと考えます。

公務現場で盛んに無謬性を求められますが、絶対に無理です。
ミスがあればそもそも登録が出来ないなどのフールプルーフの仕組みが出来れば理想的ですが、なかなかそうもいかないでしょう。
マイナンバーカードに関して、人の手作業による入力がある限りは必ずヒューマンエラーが起きるので、それをフェイルセーフとしてどうケアする仕組みを作る必要もあると思います。
現状は、防ぐ仕組みがないのに人の手によるダブルチェックなどの人海戦術で「ミスるな」と言われているだけなので、これは無理だな、と感じます。

国の表明として、当初設計でどれだけ防ぐ仕組みを作っても、一定確率でミスが発生します、そのミスに対してはこのように対応する予定です、とあれば、安心も出来るでしょう。
それでも一件のミスも許すな、と言う人がいますが、現実的でない話をされているな、と思います。

人口が増大しているにもかかわらず戸籍などの住民を把握する制度がなかったインドで、マイナンバーの様な仕組み「インディア・スタック」が広がっています。

テレビの特集で見た時は農村部でガスや水道の導入を推進するための補助金制度と組み合わせた事例が上がっていました。
補助金を交付しようとしても、戸籍がないため住民一人一人の特定が出来ず、そのため銀行口座も作ることが出来ないことから、中間業者による搾取と補助金利用の停滞が起きていたのです。
これを簡便な方法でマイナンバー登録できるようにして、銀行口座の開設の助けとして、農民にとっては補助金が直接、搾取されずに受け取れるようになりました。
政府にとっては登録される一人一人をデジタルに管理することが出来るようになります。
個人情報保護の法整備が遅れていたり、情報流出の事件も起きているようですが、ミスが起きないようにするのでなく、ミスが起きた時にどう対応するか決めて素早く動き、政府として腹を括って進めていることを感じます。