後の歴史の教科書に載る出来事に立ち会っている

滋賀県高島市の住職系行政書士の吉武学です。
遺言・相続・葬儀・埋葬・終活のお悩みに「三つのそうだん」でお応えします。
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かつての爆弾犯であった桐島聡容疑者が入院中に名乗り出て、亡くなったことがニュースになっています。
指名手配の写真を駅に見るたびに見ていて、今の時代でも通じるようなイケメンの顔が印象的でした。
今回の事件が報道されて、桐島容疑者が関与したと思われる事件の一覧が出る中で驚いたことがあります。

主要な事件の一つとなっている三菱重工ビル爆破事件は、私が公務員時代の業務の一つであった犯罪被害者支援の制度設立のきっかけとなった事件なのです。
爆弾により爆破そのものでけがをした人だけでなく、ビルの窓ガラスが割れて近くの通行人も多数がけがをしました。
この時に、どこかの会社で勤務をしていた人は「労災」となり治療や働けない期間の給与が補償されました。
一方で、勤務していたわけではない方は「労災」でもないし、犯人も見つからず誰からも何の補償も受けられませんでした。

このため、その方が勤務中かどうかなどにかかわらず、犯罪により被害を受けた方に対して何らかの補償がされる制度が作られました。
といっても保証される金銭も十分とは言えず、その後、何度か法改正がなされたり、自治体が独自に補償を上積みしたりされていますが十分とは言えません。

国の制度改正のきっかけとなったような事件、しかも自分が生まれる前の事件について大きな進展が見られるタイミングに立ち会うとは思いもしませんでした。
しかし、今気づいていないだけで、今後の歴史の教科書に載るような大きな場面に立ち会っているのかもしれません。
能登半島地震がありましたが、南海トラフ地震や首都直下型地震の前触れなのかもしれません。
ロシアとウクライナの戦争をはじめとする大小の紛争・戦争が起きていますが、第三次世界大戦の前触れか、ひょっとしたら後の時代には突入しているタイミングにいてるのかもしれません。

今もテレビでニュースを見ながらこのコラムを書いていますが、テレビの向こうの出来事はどこか他人事に感じています。
他人事に感じるということは、現状と大差ない様子が引き続き続くと考えているということです。

諸行無常とはお坊さんやお寺の専売特許のような言葉ですが、そのお坊さん自身が無常を信じていないのではないかと思わされます。